【6月24日 AFP】ウクライナの首都キエフ(Kiev)で24日、在任中の職権乱用の罪で起訴されたユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)前首相の裁判が開かれた。

 ティモシェンコ前首相は、2009年にロシアのウクライナへのガス供給再開につながった、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露首相と交わしたエネルギー契約に関して職権を乱用したとして起訴された。だが、ティモシェンコ氏は起訴や裁判はビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領による復讐劇だと非難している。

 この日、ピンクのバラを手にしたティモシェンコ氏は、支援者の拍手や声援を受けて出廷。十字を切って着席したティモシェンコ氏は、バッグから憲法を取り出し脇机に置いた。以前から芝居風の物言いで知られるティモシェンコ氏は、裁判官に向かって「これは法廷審問ではなく茶番のショーだ」と発言。「ヤヌコビッチと取り巻きによって司法制度が私物化されている」と批判したうえ、同裁判官を「政権のあやつり人形」と呼んで、ティモシェンコ氏の裁判担当から外れるよう求めた。

 ティモシェンコ首相が有罪となった場合、7年から最高10年までの禁錮刑となる可能性がある。(c)AFP