【6月10日 AFP】リビア問題を協議する欧米などの「連絡調整グループ」は9日、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ(Abu Dhabi)で会合を開き、リビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐による政権崩壊を想定した同国の再建策を協議した。イタリアは反体制派の要請を受け、最大4億ユーロ(約470億円)の資金援助を行う方針を明らかにした。

 事前に配布された原稿によると、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は「カダフィ政権に残された時間はわずか」と述べ、「今後は、反体制派による国民評議会(Transitional National CouncilTNC)やリビア市民とともに、多くの計画をまとめ、緊密に連携していかねばならない」と呼び掛けた。

 イタリアの外務省報道官は、同国は国民評議会に対し、融資や燃料供給などの形で3億~4億ユーロ相当の資金援助を行うと表明。一方、米国は、国民評議会への直接的な資金援助は行わないが、リビア難民を含め、この紛争によるすべての犠牲者の支援に2650万ドル(約21億円)を拠出するとしている。(c)AFP/Lachlan Carmichael