【3月10日 AFP】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世(75)は10日、インド・ダラムサラ(Dharamshala)で1959年のチベット動乱から52年の演説を行い、政治的権限を「自由な選挙で選ばれた指導者」に譲る時が来たと述べて、チベット亡命政府の政治指導者の立場から引退する意向を表明した。

 来週のチベット亡命政府議会で、引退を認める法改正を提案するという。

 ダライ・ラマ14世は、「責任を軽くしたいから権限を移譲したいのではない。チベット人の長期的な利益を考えてのことで、私の意志がくじかれたからではない」と語り、政治的立場を退いた後も「チベットの大義のための役割は果たしていく」と強調した。(c)AFP

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