【3月2日 AFP】チュニジアで1日、暫定政府のエリエス・ジュイニ(Elyes Jouini)経済社会改革相が辞任を表明した。国営TAP通信が報じた。

 ジュイニ氏に先立ち、暫定政府では、旧野党エタジディド(Ettajdid)の指導者、アハメド・イブラヒム(Ahmed Ibrahim)教育相、同民主進歩党(Progressive Democratic Party)の創設者のアハメド・ナジブ・シェビ(Ahmed Nejib Chebbi)地域開発相も辞任を表明。

 前日にも、亡命したジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領時代の政権から暫定政府入りしたモハメド・アフィフ・シェルビ(Mohamed Afif Chelbi)工業・エネルギー・中小企業相とモハメド・ヌーリ・ジュイニ(Mohamed Nouri Jouini)開発・国際協力相が辞任しており、わずか2日間で閣僚5人が辞任する事態となっている。

 さらに2月27日には、暫定政府に抗議するデモ隊と治安部隊との衝突で5人が死亡した事態をうけ、モハメド・ガンヌーシ(Mohammed Ghannouchi)暫定政府首相も辞任している。

 ベンアリ前大統領の亡命をうけて発足した暫定政府は、これまでにない自由を認め、前政権下で非合法とされた団体の非合法指定の解除や亡命者の帰国への道を開くと言明してきた。だが、暫定政府にはベンアリ旧政権の閣僚が含まれていることから、これらの閣僚の辞任を求める抗議デモは収まる気配をみせていない。

 旧野党や市民団体による連合、チュニジア労働総同盟(UGTT)は、一貫して憲法に準拠した議会の設立を求めている。(c)AFP/Najeh Mouelhi