【2月28日 AFP】チュニジアを旅行中、同国のジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領(当時)周辺から便宜を受けていたとして批判が高まっていたフランスのミシェル・アリヨマリ(Michele Alliot-Marie)外相(64)が27日、辞任した。これをうけ、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は同日、後任の外相にアラン・ジュペ(Alain Juppe)国防相を任命した。

 アリヨマリ外相は、昨年末にチュニジアを旅行した際、1月の政変で亡命したベンアリ前大統領周辺からジェット機手配などの便宜を受けていた事実が発覚し、辞任要求が高まっていた。また、チュニジアで前月11日にデモ隊と治安部隊との衝突が発生した際にも、旧宗主国の外相であるにも関わらず主だった動きは見せなかった。

 アリヨマリ外相は、法に触れる行為は何もしていないと主張しているが、中東・北アフリカ一帯で反体制運動が高まるなか、フランスの信頼を回復したいサルコジ大統領が、事実上アリヨマリ外相を更迭したとみられる。

 2012年の大統領選に向けて新たな改造内閣が発足したのは前年11月14日だが、それから、わずか3か月での閣僚交代劇となった。(c)AFP/Deborah Pasmantier

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