【2月24日 AFP】サウジアラビアのアブドラ・ビン・アブドルアジズ(Abdullah bin Abdul-Aziz)国王が23日、療養先のモロッコから帰国し、3か月ぶりに政権に復帰した。

 国王は椎間板ヘルニアなどのためニューヨーク(New York)で手術を受け、モロッコで療養していた。国王の帰国を祝い、26日を祝日とすることが宣言された。

 国営メディアによると、国王は帰国の直前、公務員給与の15%引き上げや住宅ローンの限度額引き上げなどを命じる国王令を発令するとともに、失業者対策を発表。さらに、金融犯罪で有罪となった一部の受刑者に恩赦を与えた。

 一部の閣僚が19日に任期切れを迎えたことから、内閣改造も予定されている。

■リヤドは歓迎ムード一色

 同日、首都リヤド(Riyadh)は、国王の帰国を祝う横断幕や国旗であふれかえった。  

 アラビア半島ではバーレーンやイエメンなどが反体制デモのただ中にある。同日の国内紙はすべて、第1面をリビア情勢ではなく国王帰国のニュースで飾った。英字紙アラブ・ニューズ(Arab News)は「国王は地域安定の唯一の支柱」と伝えている。(c)AFP/Omar Hasan