【2月10日 AFP】ジャネット・ナポリターノ(Janet Napolitano)米国土安全保障長官は9日、下院国土安全保障委員会の公聴会で、米国が直面しているテロの脅威が高まっており、2001年の9.11米同時多発テロ以降で「最高の状態にあるかもしれない」と証言した。

 また、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が引き続き米国の脅威となっており、それと同時に「過激なイデオロギーを(アルカイダと)共有するアルカイダ系の複数の組織の脅威」にも直面していると指摘。「米国人や西欧出身者を攻撃の実行者として勧誘する手口が増えている」と述べた。

 一方、同じく同公聴会で証言した国家テロ対策センター(National Counterterrorism Center)のマイケル・ライター(Michael Leiter)所長は、主に中東イエメンに潜伏中の米国籍のイスラム教指導者アンワル・アウラキ(Anwar al-Awlaqi)師が、「おそらく米本土にとって最大の脅威」だと述べた。その理由として同所長は、アラウキ師は米内外に強い影響力を持っており、米国内の人々に向けて直接英語で語りかける過激派指導者の中で最も有名な人物である点を挙げた。

 アラウキ師はアラビア半島におけるアルカイダの指導者とみられており、米国に対する攻撃を扇動しているとされる人物。(c)AFP