【2月2日 AFP】ミャンマーで、昨年11月の選挙結果をうけて、ほぼ20年ぶりに招集された同国議会は1日、正副大統領候補を選出し、新政権の大統領にテイン・セイン(Thein Sein)首相が就任する見通しが高まった。

 同国政府関係者は1日、AFP記者に対し、テイン・セイン氏が大統領になるとの見通しを示した。

 1992年から軍政トップの座にあるタン・シュエ(Than Shwe)国家平和発展評議会(SPDC)議長(77)の名前は、候補になかった。この政府関係者によると、「議長は、新内閣に政権を移譲した後は引退する」という。

 だが、大統領就任が濃厚なテイン・セイン氏はタン・シュエ議長が信頼を置く同志であることから、新政権は民政の名を借りた軍政維持との批判は免れない。

■タン・シュエ議長の今後の動向は

 タン・シュエ議長については、ここ数か月の間、多くの憶測が飛び交っているが、自身の地位を確保するため、新政権発足後も一定の影響力を行使するだろうとの見方が大勢だ。

「タン・シュエ議長の今後の動向が非常に重要だ」とみる、ミャンマー情勢が専門の英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のマウン・ザルニ(Maung Zarni)氏は、「タン・シュエ議長の人生は武力に頼るもので、選択肢は多くない。このため、政権の中枢的な役割を手放すことは考えにくい」と語った。(c)AFP

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