【1月24日 AFP】アイルランドで最大与党・共和党(Fianna Fail)と連立を組む緑の党(Green Party)が連立政権からの離脱を表明した。これにより、当初、3月11日に予定されていた総選挙の日程が早まる可能性が出てきた。

 緑の党の党首、ジョン・ゴームリー(John Gormley)環境・文化財・地方自治相は23日、首都ダブリン(Dubin)で行われた党幹部会合の後に記者会見し、「われわれの忍耐も限界に達した。相次ぐ疑念、コミュニケーションの欠如、信頼の崩壊。こうした理由から、もはや(共和党との)連立政権維持は不可能と判断した」と、離脱の理由を語った。

 深刻な財政危機に陥っているアイルランドは、前年11月に国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)に670億ユーロ(約7兆5000億円)の金融支援を要請しており、支援の条件となっている支出削減と増税を含んだ財政法案を議会で可決させなければならない。だが、前日にはブライアン・カウエン(Brian Cowen)首相が共和党の党首を辞任するなど、アイルランド政局は混迷の様相を呈している。(c)AFP/Andrew Bushe

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