【1月23日 AFP】アイルランドのブライアン・カウエン(Brian Cowen)首相は22日、首都ダブリン(Dubin)で記者会見し、最大与党・共和党(Fianna Fail)の党首を辞任すると発表した。3月11日の総選挙までは首相にとどまる。
 
 カウエン首相は、前週、内閣改造を断念したことで求心力は弱まり、連立相手の緑の党からの圧力を受けて総選挙の実施を決めていた。カウエン氏は18日に共和党内の投票で信任されたものの、カウエン氏の辞任を求めていたミホル・マーティン(Micheal Martin)外相は辞任していた。カウエン首相は「党内の混乱なく総選挙を戦いたかった」と党首辞任の理由を説明した。

 今後、連立与党は欧州連合(EU)と国際通貨危機(International Monetary FundIMF)からの金融支援を確実にする予算関連法案の成立に集中することになるが、野党・労働党が25日にも不信任動議を出す可能性もある。

 アイルランドは前年11月に国際的な金融支援を受け入れた。カウエン首相は財政危機への対処を誤ったとしてここ数か月、批判を浴びていた。(c)AFP/Andrew Bushe