【1月18日 AFP】イタリア・ミラノ(Milano)の検察当局は17日、未成年女性に対する買春疑惑がもたれているシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相がミラノ(Milano)近郊に所有する私邸で買春を行っていた事実を示す「大量の証拠」を入手したと発表した。

 イタリア司法当局は14日、ベルルスコーニ首相と当時、未成年だった通称「ルビー」と呼ばれるモロッコ人女性との関係に関する捜査開始を宣言。検察当局は「ベルルスコーニ首相が所有する複数の私邸で、相当な数の若い女性が多額の現金と引き換えに首相に対する売春行為を行っていた」容疑で、ベルルスコーニ首相の関連先などの捜査令状を申請した。

 検察当局は、「大量の証拠」があることを理由に、首相がパーティーに招いた若い女性たちに無償で自由に使わせていた疑いのあるミラノ近郊の私邸を家宅捜査する令状を申請するという。

 伊ANSA通信によると、証拠には「ルビー」さんと友人が交わした通話記録も含まれているという。

 捜査開始に先立ち、憲法裁判所は首相に対する訴追を一時的に免責する法律は違憲との判断を示している。

 検察当局は前週、ベルルスコーニ首相の資産管理を担当するジュゼッペ・スピネッリ(Giuseppe Spinelli)氏が売春婦に金銭を手渡していた疑いがあるとして、同氏の事務所の家宅捜査を警察に命じた。だが、令状の不備から捜査は実施できなかった。このため、17日にとった捜査令状の対象には、スピネッリ氏の事務所も含まれている。(c)AFP

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