【12月17日 AFP】前月の大統領選決選投票の結果をめぐり混乱が続くコートジボワールの主要都市アビジャン(Abidjan)などで16日、アルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相と現職のローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)大統領の両陣営支持者が衝突し、少なくとも11人が死亡、多数が負傷した。

 ワタラ氏の支持者らがバグボ陣営の管理下にある国営テレビRTI本部に向かって行進していたところ、バグボ氏側の重武装の治安部隊と衝突した。爆発音が数回とどろいたほか、米国務省によると、付近の米大使館が誤射された携行式ロケット弾で損傷を受けた。

 ワタラ、バグボ両氏はともに大統領選での勝利を主張し、就任宣誓した。国際社会はワタラ氏の就任を承認しているが、依然としてバグボ陣営が省庁、軍隊のほか、同国の主要産業であるココアの輸出港を掌握しているため、ワタラ氏は政権運営を始められない状態にある。

 ワタラ氏が首相に選出したギヨーム・ソロ(Guillaume Soro)氏は、同陣営は17日に再度デモ行進を行い、国営テレビRTIや首相官邸の掌握を試みるとしている。

 コートジボワールは2002年、バグボ政権に反対する軍人らが蜂起するも失敗、内戦状態に陥った。北部中心の元反政府勢力「新勢力(New ForcesFN)」と南部中心の政府軍は2003年、内戦終結に合意した。(c)AFP/Evelyne Aka

【関連記事】「2人の大統領」が就任、混迷極めるコートジボワール