【11月1日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領の誕生日に米国務次官補が皮肉を込めてツイートした「おめでとう」メッセージは、意図した通りには伝わらなかったようだ――米共和党のサラ・ペイリン(Sarah Palin)元アラスカ(Alaska)州知事には。

 フィリップ・クローリー(Philip Crowley)国務次官補(広報担当)は、報道陣から10月28日はアフマディネジャド大統領の誕生日だと聞かされ、現在イランに拘束されている2人の米国人旅行者を解放するようツイッター(Twitter)で呼びかけた。

「アフマディネジャド大統領、お誕生日おめでとうございます。誕生日を祝うにあたり、ジョシュ・ファタル(Josh Fattal)さんとシェーン・バウアー(Shane Bauer)さんを解放するというのは、いかがでしょうか」

「あなたにとって54歳の1年間は、さまざまなチャンスを逃した年でした。新しい1年こそ、世界への扉を開き、他国との関係をこれまでとは違ったものにしていただければと思います」

 この連続ツイートに、ペイリン氏は感銘を受けなかったようだ。

「政府がアフマディネジャドにお誕生日メッセージを送るなんて。トンデモ外交。敵を甘やかしたうえにひざまずいて叩頭し、同盟国は軽くあしらう。オバマ・ドクトリンはナンセンス」

 ペイリン氏はツイッターでこう主張し、アフマディネジャド大統領が過去にイスラエルの破壊などを呼びかけていることを指摘した。

 この反応にクローリー氏は29日、「わたしのツイートは、2人を解放するのが誕生日を祝う良い方法だと提案しただけなのに。どうして、不法に拘束されている2人の解放にサラ・ペイリンが反対するのか分からない」と記者団にコメントした。(c)AFP


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