【10月26日 AFP】2010年ノーベル平和賞受賞が決まった中国の民主活動家、劉暁波(Liu Xiaobo)氏の妻、劉霞(Liu Xia)さんが、ノルウェーで12月に開かれる授賞式に劉氏の代理で出席するよう友人たちに呼び掛ける公開書簡を発表したと、米国在住の中国の反体制活動家、楊建利(Yang Jianli)氏が26日、AFPに明らかにした。

 公開書簡はインターネットで出回っており、中国の反体制活動家や弁護士、学者ら100人以上に、12月10日にノルウェーのオスロ(Oslo)で劉氏の代わりに賞を受け取るよう呼び掛けている。

 書簡には「現在の状況から判断するに、暁波とわたしが授賞式に出席できる可能性はほとんど無い。しかし、暁波なら、この歴史的な授賞式に友人たちに出席して欲しい、と必ず思うはずだ」、「情報を発信できるうちに、暁波の友人たちにオスロでの授賞式に出席するよう呼び掛けておきたい」と書かれている。

 この書簡は、中国国外の民主化運動サイトで公開された。劉霞さんは現在自宅軟禁中で連絡がとれず、AFPはこの書簡が劉霞さん自身が書いたものか確認がとれていない。

 しかし、楊氏はAFPに対し、平和賞受賞決定が発表されたその週のうちに、オスロでの授賞式への出席を希望する友人や支援者らをまとめることを、劉霞さんから委ねられていたと語った。
 
 楊氏のもとには授賞式に出席したいという多くの人から連絡が来ているが、現時点で名前を明かすことはできないとしている。楊氏自身は授賞式に行くつもりだという。リストに掲載されていた人物の多くは、今年のノーベル平和賞受賞者が発表されてから当局に尾行されたり、拘束されたりしている。(c)AFP