【10月23日 AFP】中国青海(Qinghai)省内の各チベット自治州でチベット族の学生たちが、同省が最近行った教育改革に抗議し、チベット語で学習する権利を要求するデモが広がっている。

 英ロンドンに拠点を置くチベット系の人権団体「フリーチベット(Free Tibet)」が21日に伝えたところによると、青海省の黄南(Malho)チベット族自治州で19日、同省の教育改革によって標準中国語での学習を強制されることに怒った学生ら数千人が抗議デモを行った。

 同省が打ち出した教育改革では、すべての科目の授業を標準中国語で行うこと、また、チベット語と英語の語学授業以外のすべての教科書で使用言語を標準中国語だけにするよう求めている。

 学生たちの抗議はすぐに、同じ青海省内で隣接するふたつのチベット自治州へ広がった。20日には海南(Tsolho)チベット族自治州共和(Chabcha)鎮で2000人の学生たちが「チベット語に自由を」などと叫びながら市庁舎前までデモ行進した。

 続いて21日にも同省の果洛(Golog)チベット族自治州大武(Dawu)鎮で学生たちがデモを行った。警察は住民を戸外に出させないようにした。

 しかし、地元自治体の関係者ではどちらの地域でも、抗議行動があったことを否定している。(c)AFP

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