【9月27日 AFP】仙谷由人(Yoshito Sengoku)官房長官は27日午前の記者会見で、尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島)沖での中国漁船との衝突事故で損傷した海上保安庁巡視船について「原状回復を請求することになる」と述べ、修理にかかる経費を中国側に請求する考えを示した。外交ルートを通じて求めていくという。

 また、日中の関係改善に関しては「現時点ではボールは中国側にある」とし、中国側で「何が重要か、お考えいただくことは多々あるのではないか」と語った。

 漁船衝突事故をめぐり、中国では外交手段のみならず、軍事管理区域に侵入しビデオ撮影していたとの疑いでフジタの社員4人を拘束するなど、さまざまな手法で日本側に攻勢をかけてきた。

 日本側は25日、中国漁船の船長を処分保留のまま釈放したが、中国側は日本に対し謝罪と賠償を要求。これに対し菅直人(Naoto Kan)首相は26日、要求を受け入れる考えはないと言明しており、両国間の緊張は長期化の様相を呈している。(c)AFP

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