【9月26日 AFP】7日間の米国訪問に向かっていたフィリピンのベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領は20日、首都マニラ(Manila)の空港で自分の顔写真が印刷された大量の入出国カードを見てショックを受けた。

 アキノ大統領は先ごろ、政府職員の個人的なイメージアップに利用されることを防ぐため、政府が作る物品に政府職員の写真掲載を禁じる大統領令を出していたからだ。しかしこの大統領令が試行されたのは8月、入国カード見本が印刷されたのは7月だった。

 大統領はニノイ・アキノ国際空港(Ninoy Aquino international Airport)の職員にその場で、すぐにカードを回収するよう命じた。入国管理局は新たなカードへの入れ替えを急いだが、これからフィリピンで離着陸する旅客機で乗客に古いカードが配られることもあるだろうと話している。

 フィリピンでは政治家が自分の功績を宣伝するため、食料品から通学かばん、建設物の広告用掲示板など政府が作るさまざまなものに、事業に関わった政治家の写真を載せることがあった。(c)AFP