【9月7日 AFP】(一部更新、写真追加)8月21日投開票の下院選で、70年ぶりに与野党ともに過半数に達しない「中ぶらりん議会」の状態が続いていたオーストラリアで7日、政権の行方を握っていた無所属議員3人のうち2人が与党・労働党支持を表明し、ジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相の続投が確定した。

 無所属議員3人が政局の行方を決める形になったため、その判断に注目が集まっていた。投票日から17日後の7日になって3人の無所属議員のうちトニー・ウィンザー(Tony Windsor)議員が労働党のギラード首相、ボブ・カッター(Bob Katter)議員は野党・自由党のトニー・アボット(Tony Abbott)党首への支持を表明した。

 最後まで意思表示が待たれていたロバート・オークショット(Robert Oakeshott)議員も同日、「予測不能な事態が起きない限り」との条件付きでギラード首相を支持すると発表し、ギラード政権の続投が決まった。

 ギラード首相への支持を表明したウィンザー、オークショット両議員は、任期の3年間にわたって安定政権を運営する能力を最も重視したと語っている。最終的な議席数は、与党・労働党が76議席、保守連合が74議席となった。

 ギラード首相は6月、支持率が低下していたケビン・ラッド(Kevin Rudd)前首相に代わり同国初の女性首相となった。長い交渉を終えたギラード首相は、7日午後首都キャンベラ(Canberra)で記者団に対し、やや疲れた様子ながら労働党は政権に就く準備ができていると語った。(c)AFP/Torsten Blackwood