【9月1日 AFP】11月の中間選挙まであと2か月となった米国の世論調査で、共和党を支持するという回答が、民主党支持よりも10ポイント上回った。

 米世論調査会社ギャラップ(Gallup)が30日に発表した結果によると、共和党に投票すると答えた有権者は51%、民主党と答えたのは41%だった。中間選挙前の過去60年間の世論調査で、共和党が民主党につけた差としては過去最大となった。

 また中間選挙の投票について、「たいへん意欲がある」と答えた回答者は、共和党支持者が民主党支持者の倍を数えた。ギャラップでは、国内の不況に対する怒りが、「選挙戦に大波を起こし、下院で民主党優勢をくつがえして復権しそうな勢い」だ。

 支持率に関する同社世論調査の許容誤差はプラスマイナス4%程度だが、「8月の共和党のリードは6ポイント、7ポイント、10ポイントのいずれにしても、1942年にギャラップが中間選挙の支持率調査を開始して以来、過去最大のリードだ」という。

 また過去の選挙前調査で共和党が大きくリードしたのは94年7月と02年6月の5ポイントが最高で、このふたつの年に行われた選挙では、共和党が下院で圧倒的な議席を獲得した。

 ただし夏前に同社が行った、中間選挙に特定しない一般の世論調査では民主党がリードしていた。したがってギャラップでは「現時点と中間選挙投票日」の間で情勢が再び変わる可能性もあると断っている。

 今回の中間選挙で改選されるのは、下院の全435議席と上院の37議席(定員100議席の3分の1)。過去の例を見ると、在任中の大統領が所属する与党は、大統領任期1期目の中間選挙では議席数を減らす傾向がある。おまけに現時点では共和党どころか、ホワイトハウスの民主党幹部たちからも、下院での民主党優勢は失われるだろうという予測が聞こえている。結果によっては、オバマ政権の政策運営がたちゆかなくなる。(c)AFP