【8月26日 AFP】(写真追加)北朝鮮の国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)によると、ジミー・カーター(Jimmy Carter)米元大統領が25日、空路で平壌(Pyongyang)入りした。北朝鮮で拘束されている米国人男性、アイジャロン・マーリ・ゴメス(Aijalon Mahli Gomes)氏(30)の解放交渉が目的で、26日に連れ帰る見通しだ。

 カーター氏は、平壌空港で6か国協議首席代表の金桂金桂冠(キム・ゲグァン、Kim Kye-Gwan)外務次官らの出迎えを受けたあと、北朝鮮のナンバー2、金永南(キム・ヨンナム、Kim Yong-Nam)最高人民会議常任委員長と会談した。同通信は、会談が「温かい雰囲気で行われた」と報じた。

 金永南氏は会談後、百花園迎賓館(Paekhwawon State Guesthouse)でカーター氏の歓迎宴を開いた。

 3月の哨戒艦沈没事件を受け、朝鮮半島情勢が緊迫する中で行われた今回の訪問について、米政府は「私的な人道的任務」だと説明している。

 韓国で英語を教えていたアフリカ系米国人のゴメス氏は今年1月、許可を得ずに中朝国境を越えて北朝鮮に入国し、拘束された。4月には、労働教化刑8年と70万ドル(約6000万円)相当の罰金刑を言い渡された。北朝鮮は前月、ゴメス氏が自殺を図り、病院に収容されたと発表していた。(c)AFP/Lim Chang-Won