【8月22日 AFP】21日に投開票が行われたオーストラリアの下院(定数150)選挙は、ジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相率いる与党・労働党と野党・保守連合(自由党・国民党)の大接戦となり、過半数に達する政党がない、同国で70年ぶりの「中ぶらりん議会」となることが確実となった。

 オーストラリア放送協会(ABC)によると、獲得議席は労働党72議席、保守連合73議席、緑の党1議席、無所属4議席となる見通し。

 単独で政権を率いるには最低76議席が必要だが、支持率低下に伴い辞任に追い込まれたケビン・ラッド(Kevin Rudd)前首相に代わって6月にオーストラリア初の女性首相となったギラード氏、最大野党・自由党のトニー・アボット(Tony Abbott)党首とも、単独政権の樹立は不可能となる。

 これに伴い、アボット党首は、早くも連立政権樹立を目指す意志を公言した。

 アナリストの間では、今後ギラード政権が同国の政権として1932年以来初めて1期で退陣すれば、各党の多数派工作で新政権樹立まで2週間ほどかかる可能性もあるとの見方も出ている。(c)AFP/Marc Lavine