【7月11日 AFP】(一部更新、写真追加)11日投開票が行われた第22回参議院選挙で、菅直人(Naoto Kan)首相率いる民主党(Democratic Party of JapanDPJ)と国民新党(People's New Party)の連立与党が過半数を割り込む見通しとなった。

 NHKは午後8時の投票締め切りの直後に出口調査結果として民主党が44~51議席を獲得する見込みだと報じるとともに、民主党と連立する国民新党は議席を獲得できるか微妙な情勢だと伝えた。

 TBSは民主党の獲得議席を48議席、テレビ朝日(TV Asahi)は47議席との見通しを伝えた。

 菅政権は難しい政権運営を迫られ、公明党(New Komeito)やみんなの党(Your Party)を相手に連立の組み替えを強いられる可能性もある。

 菅首相は、沖縄の米軍普天間飛行場(US Marine Corps Air Station Futenma、MCAS Futenma)の移設問題で支持率を落とし、前年の政権交代からわずか9か月で辞任に追い込まれた鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)前首相の後任として6月に就任したばかり。

 就任直後の支持率は60%を超えていたが、菅首相が消費税の増税を持ち出すと、すぐに有権者とのハネムーンは終わった。

 新聞各紙は社説で財政再建のために消費税を10%にすることについて語った菅首相の勇気を称賛したが、菅首相の支持率は急激に下がった。菅首相は、消費税をすぐに上げるわけではないと修正したもの、これが首相の発言に一貫性がないと攻撃される隙を作る結果になった。(c)AFP