【7月10日 AFP】国連安全保障理事会は9日、3月に発生した韓国の哨戒艦沈没に関して韓国などが求めていた北朝鮮への直接非難を盛り込むことを避け、「攻撃」を非難する議長声明案を採択した。

 声明は、黄海(Yellow Sea)で3月26日、韓国軍水兵46人の死者を出した哨戒艦「天安(Cheonan)の沈没を招いた攻撃を非難」するとともに、事件後の韓国の「自制」をたたえ、「韓国へのさらなる攻撃や敵対行為の再発を防止する重要性を強調」している。

 しかし、韓国や米国の求めていた北朝鮮を名指しして非難する表現は避けた。

 沈没については国際調査団が、原因は北朝鮮の魚雷だとの結論を下したが、北朝鮮はこれまで一貫して関与を否定している。

 安保理の議長声明採択について北朝鮮の申善虎(Sin Son Ho)国連大使は「事件がわが国と関係がないことがはっきりした。わが国の外交の偉大な勝利だ」と述べて声明を歓迎する姿勢を示し、2009年4月に離脱した北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議に今後も参加していくと述べた。(c)AFP/Herve Couturier