【5月20日 AFP】前年7月、イラク北部をハイキング中にイラン当局に拘束された米国人ハイカー3人が20日、イランの首都テヘラン(Tehran)でそれぞれの母親と面会した。

 イランの英語テレビ局Press TVは、シェーン・バウアー(Shane Bauer)さん(27)、サラ・ショウルド(Sarah Shourd)さん(31)、ジョシュア・ファタル(Joshua Fattal)さん(27)の3人が高級ホテル「エステグラール・ホテル(Esteghlal Hotel)」と思われる場所で母親と抱き合う模様を伝えた。

 面会はイランで米国の利益代表を務める在イランのスイス大使館の仲介で実現した。面会は正午(日本時間同日午後4時30分)ごろから2時間にわたって行われた。ジーンズ姿で現れた3人は、食事や医療などの面でよい待遇を受けており、本や手紙を読むこともできると語った。監視人ともよい人間関係を築いているという。

 1週間のビザを受けた母親らは、米国が国連安保理に新たな対イラン追加制裁決議案を提示して両国関係が緊張の度合いを高めるなか、19日に現地に到着した。

 イラン側は3人の解放について何も語っていないが、面会実現は事態打開に向けた大きな動きだとみられている。

 3人は前年7月31日、イラク北部のクルド人自治区をハイキングしていたところ、イランに不法入国したとして拘束された。現場付近に国境を示す表示などはなかった。米政府は、誤って道に迷っただけだとして3人の釈放を求めていた。

 前年12月、マヌチェフル・モッタキ(Manouchehr Mottaki)外相は3人には不法入国の容疑がかけられていると述べたが、ヘイダル・モスレヒ(Heydar Moslehi)情報相はことし4月、3人が情報機関と協力していた証拠があると述べ、3人にスパイ容疑がかけられていることを初めて明らかにした。

 モスレヒ情報相は面会直前の18日、「3人はスパイとしてイランに不法入国したが、宗教の教えに沿って人道的に処遇されている」と述べていた。(c)AFP