【5月7日 AFP】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記が今週の中国への非公式訪問中、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議再開へ向けて努力する約束をしたと、7日の中国国営新華社(Xinhua)通信が報じた。極秘日程だった今回の金総書記の訪中について、中国側が発表したのは初めて。
  
 新華社によると「金総書記は、中国とともにDPRK(北朝鮮)は6か国協議再開に好ましい状況を作っていくと述べた」が、協議復帰を確約したかどうかについては明確に報じていない。

 金総書記は7日に帰国するまで5日間にわたり、隠密行動で中国に滞在したが、崩壊しかけた自国経済のてこ入れに、中国の支援を取りつけるための訪問だったという見方が強い。6か国協議の議長国である中国には、その見返りとして北朝鮮に協議への無条件復帰をうながすよう圧力をかけることが期待されていた。

 新華社によると、金総書記と胡錦濤(Hu Jintao)国家主席の首脳会談で両指導者は、協議の「関係各国が誠意をもって、6か国協議を進めるための積極的な努力を行うべきだ」という見解で一致した。

 これとは別に、北朝鮮の国営メディアも金総書記の中国訪問を認める報道を行ったが、首脳会談や6か国協議については一切触れていない。しかし前回2006年の総書記訪中時同様、しばらく経ってからさらに北朝鮮側から首脳会談について発表があるかもしれないと観測筋はみている。(c)AFP/Park Chan-Kyong