【5月5日 AFP】英国で近年最も激しい接戦が予想される総選挙は、6日に投開票が行われる。選挙戦最終日の5日、各党党首はまだ投票先を決めていない人の票をつかもうと精力的に行動している。

 最新の世論調査では保守党が最も多くの議席を確保するものの過半数には達しないとみられており、絶対多数の政党がない「ハングパーラメント(宙ぶらりん議会)」となる公算が強い。

 調査会社ComResITV Newsと英紙インディペンデント(Independent)のために行った最新の世論調査では支持率は前日と変わらず、保守党37%、労働党29%、自民党26%という結果だった。

 労働党のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相率いる内閣の中には4日、労働党に議席獲得の見込みがない選挙区では自民党に投票するよう、有権者に異例の呼び掛けをする閣僚も登場した。エド・ボールズ(Ed Balls)児童・学校・家庭担当相が言及したように、最終結果を左右するとみられる接戦の選挙区では労働党のそうした「戦術的投票」によって、保守党の13年振りの政権復帰を妨げられるかもしれない。

 しかし、ブラウン首相は戦術的投票の呼び掛けを拒んでいる。英紙タイムズ(Times)のインタビューに「わたしはみなさんに労働党への投票を呼び掛けたい。労働党への票を最大限に引き出したいからだ」と語り、自民党との連立政権を考えているかとの質問には「木曜の後に何が起こるか今、話すつもりはない」とだけ答えた。(c)AFP/Guy Jackson