【5月4日 AFP】タイのバンコク(Bangkok)で「赤シャツ隊」と呼ばれるタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相派が繁華街の占拠を続けている問題で、元首相派の幹部らは4日、アピシット・ウェチャチワ(Abhisit Vejjajiva)首相が前日に行った11月14日に総選挙を実施するという提案を真剣に検討していると述べた。

 その一方で、元首相派は提案を受け入れるには、与党および連立政党議員が提案に全面的に合意していることを確認する必要があり、検討にまだ時間を要すると主張している。

 政府筋によると、アピシット首相側も、非常事態宣言の発令下で反政府行動を行った容疑で逮捕状が出ている元首相派の幹部らの恩赦について交渉する用意があるという。

 メンバーの多くが貧困層の元首相派による市内中心部の占拠は、すでに8週目に入っている。元首相派は、議会の即時解散と総選挙の実施を要求していた。

 一方、国際法律事務所Amsterdam & Peroffは4日、タイで「民主主義と法統治の回復」のために行動しているタクシン元首相の支持派を支援するよう、タクシン氏から依頼を受けたと発表した。

 タクシン元首相は2006年に無血クーデターで首相の座を追われ、海外に亡命。タクシン氏不在のまま行われた裁判で、汚職の罪で禁固刑の判決を受けている。(c)AFP/Anusak Konglang