【4月26日 AFP】韓国の情報当局者は26日、韓国海軍の哨戒艦を沈没させた功績により、降格されていた北朝鮮軍の将官が昇進した可能性について調査を行っていることを明らかにした。

 週末に公開された北朝鮮のテレビ映像と静止画像には、朝鮮人民軍の金明国(キム・ミョングク、Kim Myong-Guk)総参謀部作戦局長が大将の位を示す4つ星を襟元につけた軍服を着て映っていた。

 金氏については、以前に公開された写真などから、今年1月に3つ星の上将に降格となったと見られていた。前年11月、黄海(Yellow Sea)上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)付近で、北朝鮮と韓国の軍艦が一時的に交戦状態となり、北朝鮮の哨戒艦が炎上する事件があったが、金氏の降格は当時、この責任をとったものとの憶測が出ていた。

 韓国の情報当局者は、AFPに匿名を条件に、「この昇進の背後に何があるのか調査中だ」と語り、「この昇進と韓国海軍哨戒艦、天安(Cheonan)沈没の関連性については、まだ結論が出ていない」と述べた。

 公開された画像では、金総参謀部作戦局長が場所不明の秘密軍事基地前で北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記に説明をしている様子が映されていた。

 韓国・中央日報(JoongAng Ilbo)によると、今月、北朝鮮の故金日成(キム・イルソン、Kim Il Sung)前主席の誕生日を記念して軍将官の大量昇進があったものの、金局長の昇進は予定されていなかったという。(c)AFP

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