【4月15日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が14日付のコラムで、今週初めに米国で開催され47か国が参加した核安全保障サミットの「最大の敗者は日本の鳩山首相」だったと評したことに対し、平野博文(Hirofumi Hirano)官房長官は15日の記者会見で「一国の首相に対し、いささか非礼だ」と不快感を示した。

 14日のワシントン・ポスト紙のコラムは、鳩山首相が核安保サミットの期間中に、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領との公式会談を果たせなかったことを取り上げ、「この豪華ショー(サミット)における最大の敗者は断然、ツキがなく、ますます変人ぶり(オバマ政権の一部高官たちに言わせれば)を発揮している日本の鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)首相だった」「せめてもの慰みでようやく与えられたのが、月曜の夕食会中の『非公式』会談だが、それもたぶんメーンコースとデザートの間だったのではないか」などと揶揄(やゆ)した。

 対照的に、オバマ大統領との公式会談をものにした「勝者」のリストには、筆頭に中国の胡錦涛(Hu Jintao)国家主席、さらにヨルダンのアブドラ・ビン・フセイン国王(King Abdullah II)やマレーシアのナジブ・ラザク(Najib Razak)首相の名を挙げた。

 夕食会の席で鳩山首相はオバマ大統領と隣り合わせに座り、約10分間、非公式に協議したのみだったが、平野長官は「例え10分であろうが有意義な機会だったと理解している」と反論した。(c)AFP