【4月13日 AFP】年収1240万円に、いくばくかの土地。そして車庫付き邸宅が2軒にジープとトレーラーが1台ずつ。これが12日に公表された、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の2009年申告資産の全てだ。大国を率いる圧倒的な存在感にも関わらず、私有財産の方は意外と地味な印象だ。

 ロシアでは、ソ連時代に横行した汚職の防止対策として、政府高官の資産を毎年公表している。この慣習に基づきロシア政府が12日にウェブサイトで公表した各高官の資産リストによると、プーチン大統領が2009年に申告した所得は388万ルーブル(約1240万円)。前年から17%減っているが、経済危機の影響を受けたためとみられる。だが、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領の2009年度収入330万ルーブル(約1050万円)は上回り、文書記録上でも依然としてプーチン首相がトップを譲らない形だ。

 一方、公の場に姿を現すことの少ないプーチン氏の妻リュドミラ(Lydmila Putina)夫人の収入は、わずか582ルーブル(約1860円)だった。582ルーブルの出所は明らかにされていない。

 所得リストのなかで最も目を引くのが、経済問題におけるプーチン首相の右腕、イーゴリ・シュワロフ(Igor Shuvalov)第1首相の夫人の収入だ。シュワロフ氏の申告所得が650万ルーブル(約2080万円)であるのに対し、夫人の所得は夫の100倍近い6億4190万ルーブル(約20億6000万円)にも達している。

 ロシア政府閣僚のなかで最も裕福であることが判明したのは、ユーリー・トルトネフ(Yuri Trutnev)天然資源相。2009年に1億5500万ルーブル(約4億9700万円)を稼いでいる。(c)AFP