【4月11日 AFP】ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は9日、米ケンタッキー(Kentucky)州ルイビル(Louisville)で、北朝鮮が最大で6個の核兵器を持っている可能性があると述べた。

 同時にクリントン長官は、米国とロシアは新たな核軍縮条約を調印したが、大量破壊兵器を持つ国がある限り米国は核兵器を保持し続けると述べた。米国務長官が北朝鮮の保有する核兵器数に言及するのは珍しい。

 米シンクタンク外交問題評議会(Council on Foreign RelationsCFR)は前年、北朝鮮は6~8個の核兵器を製造済みだと発表している。

 北朝鮮は2009年4月に朝鮮半島の非核化を目指す6か国協議から離脱し、同年5月には2度目の核実験を強行した。クリントン長官は、北朝鮮指導部に「不安定」さもみられるものの、北朝鮮は6か国協議に復帰するとの見方を示した。

 クリントン長官はイランと北朝鮮が以前から核兵器獲得に向けて活発に活動してきたことを指摘し、朝鮮半島の非核化とイランの核兵器取得の阻止に向けた国際的な取り組みの重要性を強調した。

 北朝鮮は、核兵器を持たない国には核攻撃しないという米国の新しい政策は北朝鮮の6か国協議復帰に向けた得難い環境を悪化させると反発しており、北朝鮮の国営通信社は、北朝鮮は核兵器を強化するという外務省報道官の談話を伝えた。(c)AFP