【3月15日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は14日、米国が先に発表した報告書の中で「ベネズエラでは人権侵害が増加している」と指摘したことに強烈に反論した。

 米国務省は11日、世界の人権状況をまとめた2009年版の「人権報告書」を発表したが、この中でベネズエラではメディアや野党への締め付けが強化されていると懸念を示した。

 これについて、チャベス大統領は「米国はベネズエラやキューバ、そして『社会主義革命』を標的とした『地球規模の対抗作戦』を開始したのだ」とかみついた。

 そして「米国は自らを世界の模範国家だと誇示する一方で、われわれが人権を侵害しているなどと言う。なんたる皮肉か。米国は原爆を(日本に)投下しておきながら、一度も謝罪していない」と反撃した。

 さらに、チャベス大統領は「(米国は)これまで、数百万もの人びとを殺害してきた。他国の元首だって何人も暗殺してきた」と言い切った。(c)AFP