【2月23日 AFP】メキシコのカンクン(Cancun)で開かれている中南米カリブ海地域の首脳会議で22日、ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領とコロンビアのアルバロ・ウリベ(Alvaro Uribe)大統領が大げんかを始め、ウリベ大統領が「それでも男か!」と怒鳴つけるという一幕があった。関係者らが語った。

 この騒動は、2日間の日程で行われている首脳会議にあわせて開かれた非公開会合で起きたという。コロンビアの外交官が、匿名を条件にAFPの電話取材に語った。

 ベネズエラとコロンビアの関係は、コロンビアが米軍に基地を提供する協定を結んだことから悪化している。

 非公開会合でウリベ大統領は、ベネズエラ政府が対コロンビア禁輸措置を行っていることをチャベス大統領に抗議。これにチャベス大統領も不満をあらわにし、ウリベ大統領が、民兵部隊によるチャベス氏の暗殺計画を企てていると非難し、首脳会議からの退席を示唆した。

 そこでウリベ大統領が「それでも男か!これらの問題はここで議論されることになっているのだ。離れた場所では勇敢な演説をするが、面と向かって話し合うとなると臆病者になるんだな」とチャベス大統領に怒鳴ったという。

 コロンビア外交官によると、首脳会議開催国メキシコのフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領が仲裁に入ったという。

 会議後、カルデロン大統領は、両国は「非難の応酬を避けるために、尊重しあう対話を通じて」双方の違いを解決するべきだと記者団に語った。

 また、メキシコ大統領報道官は、「考え方をめぐる激しい応酬があったが、侮辱行為にまでは至っていない」と述べ、ウリベ氏とチャベス氏の口論があったことを認めた。(c)AFP

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