【12月26日 AFP】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記に「政治犯の解放」と「悔い改め」を求める目的で、25日に許可なしに北朝鮮に入国した米国人の活動家、ロバート・パク(Robert Park)さん(29)が、その後、消息不明となっている。

 韓国系米国人のパクさんは、北朝鮮の人権擁護を訴える国際的な活動団体「Freedom and Life For All North Koreans 2009」のリーダーで、「予言者」を自称している。

 パクさんは、クリスマスの日に中国と北朝鮮の国境である豆満江(Tumen River)を公式な許可を得ずに徒歩で渡った。吹雪の中、凍りついた川を渡りながら、「私は米国人だ。神の愛を説くためにやって来た」と大声で叫んでいたという。

「その後、川の向こう岸は静まりかえっていたので、北朝鮮の国境警備員に拘束されたのかもしれないが、どうなったかはわからない」と、同団体のメンバーの1人が匿名を条件に語った。

 また、パクさんは金総書記やその他の北朝鮮の指導者たちに悔い改めるよう求める手紙を携えていたとされている。手紙にはそのほか、「虐げられ傷つけられた人びとの苦しみをいやす」ため、すべての強制収容所を閉鎖、政治犯の釈放、救援活動チームの入国許可を要請するとの内容も書かれていたという。(c)AFP