【12月4日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が1日に米兵3万人の増派などを柱とする新しいアフガニスタン戦略を発表したことを受け、アフガニスタン駐留米軍のスタンリー・マクリスタル(Stanley McChrystal)司令官は3日、同国の治安は2010年夏までに大幅に改善するとの見通しを示した。

 アフガニスタン議会で演説したマクリスタル司令官は、増派される兵員はアフガン軍の訓練にあたり、それ以外の兵員はイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の勢力が強い同国南部と東部に展開すると述べ、2010年夏までに同国の治安は大幅に改善するとの見通しを示した。

■NATO各国も支援表明

 北大西洋条約機構(NATO)はベルギーのブリュッセル(Brussels)で外相会議を開いた。ブリュッセルのNATOの報道官は記者団に各国は5000人を超える兵員を増派できるとの見通しを示した。米国は新戦略のもと、NATOに5000~7000人の増派を求めていた。 

 85人の増派を表明したアルバニアに続き、イタリアは来年1000人を増派すると発表した。ポーランドも600人の増派が可能だと示唆している。米英に次いで派兵人数が多いドイツはこれ以上の増派はしないものの、現在派遣している4300人の駐留期限を1年延長する。マクリスタル司令官は、4万人の増派を求めていた。(c)AFP