【11月22日 AFP】米上院は21日夜(日本時間22日午前)、本会議で投票を行い、賛成60反対39の賛成多数でバラク・オバマ(Barack Obama)大統領が内政の最大の課題と位置づける医療保険制度改革法案の審議を正式に始めることを決めた。

 定数100の上院で、58人の民主党議員と無所属の2人の議員が賛成し、可決に必要な60票をぎりぎりで確保した。共和党はオハイオ(Ohio)州選出のジョージ・ボイノビッチ(George Voinovich)上院議員が棄権したほかは全員が反対した。

 上院での審議開始決定は1か月ほど先になるとみられていた。今後は上院と下院のそれぞれの法案を一本化する作業が必要になる。

 野党共和党は廃案に持ち込むか、論戦を中間選挙がある来年まで長引かせ、民主党中道派が法案を支持しにくくなる状況を作ることを狙っている。

 上院の決定を受けホワイトハウス(White House)のロバート・ギブズ(Robert Gibbs)報道官は「大統領は上院が医療保険制度改革法案の審議を始めることを決めたことに満足している…大統領は徹底的かつ生産的な審議を期待している」と述べた。(c)AFP