【11月12日 AFP】汚職で有罪判決を受け海外逃亡中の身ながら前週、カンボジア首相の経済顧問に任命されたタイのタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相は12日、カンボジア財務省での講演で、自国タイの指導者たちが「誤った愛国主義」に陥っていると非難した。

 タクシン氏はこの日、カンボジアの政財界約300人を前にした講演「Cambodia and the World after the Financial Crisis(経済危機後のカンボジアと世界)」で、「みなさんの国とわたしの国には相乗効果となることがいろいろあると思う。みなさんにとって良いことは、わたしの国にとっても良いことだ。ただしもちろん、わがタイ人の全員がそう思ってるわけではない」と切り出し、「わたしたちのビジョンを共有できない人びとは目先のことしか考えていないとは思わない。国内政治が強制的に彼らを誤った愛国主義に陥れている。いつか彼らもカンボジアとタイの関係に満足するようになることを祈ろうではないか」と暗にタイの現政権を批判した。

 タクシン元首相は2006年に無血クーデターで政権を追われ、以後、汚職罪での服役を逃れるために海外に滞在している。タイはカンボジアにタクシン氏の身柄の引き私を求めたがカンボジアは応じず、両国関係の緊張が高まっている。

 報道陣は講演開始から3分後には、警備員によって排除された。(c)AFP/Patrick Falby