【10月3日 AFP】イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相の買春疑惑問題で、渦中の売春婦パトリツィア・ダダリオ(Patrizia D'Addario)さん(42)は1日夜、イタリアの公共テレビに出演し、首相が「売春婦と知りながら」自宅でダダリオさんらと楽しいひとときを過ごしたと語った。

「ベルルスコーニ氏は、わたしがコールガールだと知っていた」とダダリオさんは公共テレビで語った。

「それに、その晩もその前の晩も、呼ばれたのはわたし1人ではなかった」

 ダダリオさんによると、問題のパーティーでは「男性はジャンパオロ・タランティーニ(Giampaolo Tarantini)氏とベルルスコーニ首相だけで、女性が約20人ほどいた」。そして「ハーレムの一員になった気分で、みんなで踊って歌った」という。

「首相と一緒にいられるのがうれしかったし、彼もわたしに興味を持っていた」

 ベルルスコーニ氏の買春疑惑は6月、首相の友人である実業家のタランティーニ容疑者が、売春婦に対し、ベルルスコーニ氏とひと晩を過ごす代わりに謝金を支払うと語っているとされる盗聴テープが公開されたのが発端となった。

 タランティーニ容疑者は現在、汚職容疑で取り調べを受けており、盗聴テープから売春教唆の疑いも浮上している。タランティーニ氏は、ダダリオさんと同じくイタリア南部バーリ(Bari)の出身。

 タランティーニ容疑者は取り調べに対し、前年9月から今年1月までの間にローマ(Rome)とサルデーニャ(Sardinia)の首相宅で開かれた計18回のパーティーに、「必要性が出てきた場合には」性的な接待をするようにと約30人の女性を派遣したと述べている。

 タランティーニ容疑者は、「(女性たちを)友人として紹介した。時々謝金を支払っていることは伝えなかった」と供述しているという。(c)AFP