【10月1日 AFP】中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席は1日、中国建国60周年の大規模軍事パレード閲兵後に演説を行い、中国は東洋に「堂々と立っている」と述べ、また、台湾との緊密な関係を追求することを明言した。

 胡主席は、新兵器も登場した大規模な軍事パレードを閲兵し、数万人の群衆が見つめるなか天安門(Tiananmen Gate)から演説した。「未来と向き合う社会主義国の中国は、東洋に堂々と確固として立っている」と述べ、「社会主義だけが中国を救い、改革開放路線こそが中国と社会主義、マルクス主義のこれからの発展を約束することは、過去60年間の中国の発展と進歩の歴史が十分に証明している」と語った。

 また、胡主席は、演説の中でたびたび「偉大なる共産党、万歳!」と声を張り上げ、共産党が権力を断固として維持していく意志があることを示した。

 軍事パレードでは、長距離弾道核ミサイルなど、改良された中国国産の兵器が披露された。故主席は、人民解放軍(People's Liberation Army)の継続的な発展を求め、「人民解放軍は過去の栄光をさらに発展させ、軍事力を強化し、一心に軍務を実行しなければならない」と演説した。一方で故主席は、中国が世界平和を追求すると繰り返し訴えた。

 また、台湾との関係について、中台関係が中台双方で雪解けをみせるなか、胡主席は、歴史的な「台湾海峡(Taiwan Strait)をまたいだ関係の平和的な発展」を推進すると述べた上で、「母国の完全な再統一に向けて懸命に努力を続ける。これは中国国民共通の願いだ」と語った。(c)AFP/Dan Martin