【9月7日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領政権で環境政策の特別顧問を務めていたバン・ジョーンズ(Van Jones)氏が5日、辞任した。

 カリフォルニア(California)州の市民活動家だったジョーンズ氏は3月、オバマ政権の環境問題諮問委員会(White House Council on Environmental QualityCEQ)特別顧問に就任した。しかし就任前に共和党を不適切な言葉で批判していたとして、同氏は共和党から厳しい批判を受けていた。

 ジョーンズ氏は、ホワイトハウス(White House)が6日発表した5日付の辞任声明のなかで、「医療保険改革やクリーンエネルギー政策に向けたオバマ政権の歴史的な戦いを前にして、改革反対派は悪意に満ちた中傷キャンペーンを展開している」と訴え、「こうした状況から、自身の存在がオバマ政権の障害となりかねないと考え、辞任を決意した」と述べた。

 ジョーンズ氏については前週、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領政権の関係者が2001年9月11日の米同時多発テロ発生を容認していた可能性について捜査を行うよう求める嘆願書に署名していた事実が発覚。さらに、ジョーンズ氏が特別顧問への就任前に行った演説で、共和党を不穏当な言葉で批判していたことが新聞で報じられ、共和党の有力議員らは、ジョーンズ氏の「扇動的な発言」と「不愉快な関係団体」について調査するよう議会に要求していた。(c)AFP