【8月26日 AFP】韓国・現代(Hyundai)グループは26日、北朝鮮が137日にわたって拘束していた韓国企業「現代峨山(Hyundai Asan)」の韓国人男性職員の「ホテル代」として約1万6000ドル(約150万円)を請求していたことを明らかにした。

 男性職員は今月、開城(Kaesong)工業団地で釈放されたが、その際に現代グループは1万5474ドルを支払ったという。現代グループの広報担当者はAFPに対し「ホテル代の支払い後に北朝鮮は職員を釈放した」と語った。

 現代峨山の技術職員、ユ・ソンジン(Yu Seong-Jin)氏(44)は、開城工業団地に勤務する北朝鮮の従業員に脱北をそそのかしたほか、北朝鮮の体制批判をしたとして拘束され、今月13日に釈放された。

 しかし、北朝鮮が「ホテル代」を請求したのは今回が初めてではない。

 1996年に、中朝国境で飲酒後に北朝鮮側へ川を泳いで渡った米国人が拘束された際には、罰金その他の請求として10万ドル(約940万円)が請求された。拘束された米国人エバン・ハンジカー(Evan Hunziker)さんの釈放の交渉にあたった、ビル・リチャードソン(Bill Richardson)米下院議員(当時)は、最終的に「ホテル代」として5000ドル(約47万円)で決着したことを明らかにしている。(c)AFP