【7月6日 AFP】北朝鮮の国営メディアが、韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領を侮辱した回数は今年に入り約1700回、1日平均で10回に上っていると、韓国統一省の主任アナリストが6日に発表された論文で糾弾した。

 この数字は6月22日時点のものだが、前年の1日平均8回に比べ増えている。国防関連の専門月刊誌の7月号に掲載された論文で、アナリストのLee Chan-Ho氏は「李大統領に対するののしり言葉の一部はここに引用できないほど汚い」と非難し、「北は、敵による脅威を誇張することで国民の結束を固めようとしている。核実験を行ったときに、敵による危険性があるといって国民を操作したのと同様だ」と分析した。

 また、「韓国社会内部の意見の不一致をかきたて、わが政府が(北朝鮮への)姿勢を変えるよう圧力をかける狙いもある」という。

 この分析によると、北朝鮮は過去にも韓国の指導者たちを中傷してきたが、李現大統領に対する侮辱が最も多く、内容も露骨だという。

 6日も午前中半ばの時点で、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は李大統領について「ファシスト」、「裏切り者グループのリーダー」「独裁者」などと言い立てている。(c)AFP