【6月8日 AFP】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research InstituteSIPRI)が8日発表した2009年版年鑑によると、08年の世界の軍事支出は、米国によるイラク戦争の影響や、ロシアの世界舞台への復活、そして中国の台頭などから増加し、総額1兆4640億ドル(約144兆円)となった。

 これは、前年比で実質4.0%増、10年前と比較して45%増。世界全体の国内総生産(GDP)の2.4%に相当し、人類1人あたり約217ドルの額となった。

 世界1位は米国で、世界全体の42%を占めた。また、中国は849億ドルで世界全体の6%を占め、初めて世界2位につけた。中国とロシアの軍事費は、過去10年で3倍近い増加となっている。

 上位15か国のうち、1999年以降軍事費が減少したのは日本とドイツのみで、それぞれ1.7%減、11%減だった。(c)AFP/Marc Preel