【6月8日 AFP】(写真追加)7日に投開票が行われたレバノン国民議会選(定数128)で、「3月14日連合(March 14)」の名で知られる親米反シリアの与党連合は8日、イスラム教シーア(Shiite)派組織ヒズボラ(Hezbollah)を軸とする反米親シリア勢力との接戦を制したとして、勝利宣言を行った。

 暗殺されたラフィク・ハリリ(Rafiq Hariri)元首相の息子でもある「3月14日連合」のサード・ハリリ(Saad Hariri)氏は選挙後の集会で支持者らに対し、「今日はレバノンにとって重要な日だ。レバノン国民、自由、そして民主主義に祝福を」と語った。

 地元テレビの報道によると、選挙前の議会で多数を占めていた与党連合は、定数128議席のうち、70議席を獲得するものとみられている。一方の親シリア連合は58議席にとどまるという。専門家によると、連立政権を樹立し、新たな政治的混乱や暴力の応酬を防ぐためにも、与党勢力は対立政党とも協力していく必要があるという。

 今回の議会選では、対立政党陣営同士の衝突を防ぐため、全土に警官、軍兵士が動員された。投票率は、少なくとも1975-91年の内戦終結後最高となる54%以上になる見込みだという。(c)AFP/Jocelyne Zablit