【6月4日 AFP】(一部訂正)英議員の不適切な経費請求が相次いで発覚している問題で3日、ジャッキー・スミス(Jacqui Smith)内相とヘーゼル・ブリアーズ(Hazel Blears)地域・地方政府担当相が、辞任する意向を明らかにした。前日には閣外相2人が次の選挙に出馬しないと表明しており、わずか24時間で4人の大臣が辞意を表明する異例の事態に見舞われたゴードン・ブラウン(Gordon Brown)政権は、崩壊の瀬戸際に立たされている。

 野党・保守党のデービッド・キャメロン(David Cameron)党首は、同日の党首討論で、ブラウン政権は「目の前で瓦解しつつある」と指摘、速やかな解散総選挙を要求した。野党・自由民主党(Liberal Democrats)のニック・クレッグ(Nick Clegg)党首も、ブラウン首相の労働党(Labour Party)は「完全に崩壊した」と述べた。

 英国では4日に、欧州議会に送る議員を選ぶ欧州議会選挙を控えているが、英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)の世論調査では、労働党の支持率はわずか16%と低迷。メディアの間では、1年以内に予定される次の総選挙を待たず、労働党内で党首交代を求める動きが活発化するとの予想も広がっている。

 一連の英経費スキャンダルでは、すでに15人の議員が次回総選挙への出馬辞退を表明している。(c)AFP/Katherine Haddon