【5月19日 AFP】リトアニア大統領選で、欧州連合(EU)の欧州委員会(European Commission)で財務計画・予算担当委員を務めるダリア・グリバウスカイテ(Dalia Grybauskaite)元財務相(53)が、女性として初めて当選した。

 グリバウスカイテ氏は、ベテラン政治家で「鉄の女」とも呼ばれる。また、空手の黒帯を有し、独身で、リトアニア語のほかにも英語、ロシア語、ポーランド語、フランス語を話す。

■グリバウスカイテ氏の経歴

 グリバウスカイテ氏は、1956年3月1日、旧ソ連の一部だったリトアニアのビリニュス(Vilnius)で生まれた。ロシアのレニングラード(Leningrad、現在のサンクトペテルブルク)で学び、毛皮工場で働いたこともあった。

 リトアニアに戻ってからは、ビリニュスの共産党アカデミーで経済学を教えた。

 1990年にリトアニアが、ソ連の50年にわたる支配から独立してからは、グリバウスカイテ氏は上級公務員や政治家秘書として、リトアニアの経済関係の構築とEUとの交渉にあたった。

 1999-2000年にリトアニアの財務副大臣、2000年に外務副大臣に指名され、2001-04年に財務相を務めた。また、2004年にリトアニアがEUに加盟した際には、リトアニアがグリバウスカイテ氏を欧州委員に指名した。(c)AFP