【1月28日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は26日、アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ局アルアラビーヤ(Al-Arabiya)との単独会見を行い、イスラム社会に対して「米国はあなた方の敵ではない」と語りかけた。また、イスラエルとパレスチナに対し、交渉の席に戻るように求めたほか、イランに対しては、「握っているこぶしを開く」のであれば、外交に応じるとの姿勢を示した。

 オバマ大統領はインタビューの中で、主要なイスラム教国に赴き、その首都で演説を行う用意があることを再確認した。また、少年時代にインドネシアで数年間暮らしたことに触れるとともに、イスラム諸国を旅行した経験から、信仰にかかわらず、人びとは共通の希望や夢をもっているのだということを確信するに至ったと述べた。

 さらにオバマ大統領は、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でのイスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)との戦闘を受け、中東和平が迅速に進展することに過剰な期待はできないと語った。その一方で、「イスラエルとパレスチナの双方が現在歩んでいるのは同じ道で、その1つの道はそれぞれの住民に幸せと安全をもたらすものではないということを理解するための機は熟した」と信じていると語り、「交渉のテーブルに戻る時だ」と強調した。

 オバマ大統領はまた、米国は今後数か月以内に、対イラン政策の全体的枠組みを整えるとの見解を示した。(c)AFP