【1月7日 AFP】(一部訂正)北朝鮮の国営・朝鮮中央通信社(Korean Central News AgencyKCNA)は7日、最高人民会議の第12期代議員選挙を3月8日に実施すると発表した。専門家筋は、今回の選挙を、ポスト金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)時代に備えた体制づくりの第一歩とみている。

 これに先立ち、韓国高官は6日、北朝鮮が経済の立て直しと指導部の若返りを図るため、閣僚の4分の1近くを交代させる内閣改造を行ったと述べていた。

 選挙は、17歳以上の国民による直接投票で行われるが、そのプロセスは厳しく統制される。

 専門家によると、候補者は政府あるいは共産党が指名するが、通例では、立候補は1議席1人に限られ、有権者の信任投票で当選が決まることになっている。

 北朝鮮メディアは、過去の代議員選挙で投票率は99.9%に上り、全候補者が100%レベルの信任を得たと報じている。

 ソウル大学北朝鮮研究学科のYang Moo-Jin教授は、今回の選挙で、北朝鮮の先軍政治構造にポスト金正日時代をにらんだ「世代交代」が起きると予測を述べた。

「北朝鮮の最高人民会議代議員は通常、選挙後に党や軍の要職に任命される。おそらく金総書記は、人事と組織の両面で体制の一新を図ろうとするだろう」(Yang Moo-Jin教授)

 金総書記印可の国会は、2008年に5年の任期が切れたが、同総書記の健康悪化が伝えられるなか、選挙は実施されなかった。(c)AFP/Jun Kwanwoo