【11月27日 AFP】グルジアのエカ・トケシェラシビリ(Eka Tkeshelashvili)外相は27日、南オセチア自治州(South Ossetia)やアブハジア(Abkhazia)自治共和国で「ベルリンの壁」のような境界壁建設を進めているとして、ロシアを非難した。

 トケシェラシビリ外相は、ロンドン(London)で行われた国際戦略研究所(International Institute for Strategic Studies)での講演で、ロシア軍がアブハジア自治共和国とグルジアとの境界にあるズグジジ(Zugdidi)で境界壁を築いていると訴えた。旧東ドイツ内に築かれた「ベルリンの壁」ほど大規模ではないが、似たような壁だという。

 ガリ(Gali)地区でも、隣接するサメグレロ(Samegrelo)地区とを結ぶ橋がロシア軍によって爆破されたため、住民の往来が難しくなっているという。

 さらにトケシェラシビリ外相は、ロシアは南オセチア自治州でも、道路や橋を破壊するなどして外部との通行を遮断していると述べ、南オセチアやアブハジアのグルジアからの実質的な分離を進めていると批判。ロシアが境界壁の建設をさらに進めるならば、和平に向けた対話交渉にも支障を来すだろうと警告した。(c)AFP/Robin Millard