【11月12日 AFP】11日に実施されたエルサレム市長選の結果、右派の実業家ニル・バラカト(Nir Barkat)氏(49)が新市長に選出され、ユダヤ教超正統派市長による5年間の市政に終止符が打たれた。

 バラカト氏は、IT業界で最も初期のアンチウイルス・ソフトの1つを開発して財を成し、2003年に実業界を引退して政界入りし、エルサレム市議会で野党を率いた。

 エフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相が党首だった最大与党で中道右派のカディマ(Kadima)の元党員だが、ハイム・ラモン(Haim Ramon)副首相によるパレスチナとのエルサレム分割案が「暴露」された後に、党の中道的方針に抗して離党したことを誇っている。

 今回の選挙では、東エルサレムのパレスチナへの返還をいっさい拒むバラカト氏の主張が、エルサレムの右派政党らの支持を得た。AFPの取材にバカラト氏は「エルサレムは1つでなければならない」と答えた。

 東エルサレムはイスラエルが1967年に占領、併合した部分で、パレスチナ側は将来のパレスチナ国家の首都とすることを構想している。(c)AFP